粉茶の効用

 テレビで放送される健康に関する番組には信用できず,見ていて腹の立つものが多いが,NHKはさすがである。特に“ためしてガッテン”は興味深いものが多い。数年前にこの番組で静岡県掛川深蒸し茶について放送されたことがあった。掛川地方では深蒸し茶が広く飲まれているが,このお茶は湯呑に注いだときに茶屑がたくさん生じて底に溜まるということである。掛川の人たちはこの茶屑まできれいに飲んでしまうために老後も健康であるということであった。我が家ではこの放送にヒントを得て,茶葉をコーヒーミルで挽いて粉末にして粉ごとすべて飲むことにした。これが素晴らしい効果をもたらした。

粉茶を飲み始めて以来,便の悪臭が大幅に減少したのである。さらに便の形までが改善された。お茶に含まれるタンニンには便を固くする作用があるのでその効果もあるが,臭いも改善されたことから大腸内細菌叢(flora)が改善されたと考えられる。便がほどほどに硬くなったことでもう一つ思わぬ効果がもたらされた。便が中途半端に柔らかいとウォッシュレットで洗った後でもきれいにふき取るには何回も紙で拭かなければならないことがあるが,形のしっかりした便が出たあとは拭いたときに便が紙に着かないのである。出てきたものは太くて長くて,見ただけで満足できる立派なものである。すっきり出て,臭わず,拭く必要もない。粉茶の効果絶大である。

さらにお茶にはポリフェノールやビタミンEが含まれるが,一般的な急須を用いる方法では一部しか抽出されないが,粉茶にして茶葉ごと飲めば体内に吸収される量は大幅に改善される。もう一つ,最大のメリットは飲んだ後に茶葉の出し殻を捨てる手間が省けることである。まさに良いことずくめである。