八潮市の道路陥没事故からの教訓
埼玉県八潮市での道路陥没によるトラック転落事故が起って一週間以上が過ぎた。まだ運転手は見つからず,下水管への排水自粛が続いている。トイレ,風呂,炊事,洗濯など水を使わないで生活することは不可能である。影響を受けている住民の方々は大変な状況に置かれていることと思う。
今回の事故が起きた下水道管は12の市や町が使い,その直径は4.75メートルもあるということである。経済的な理由からこのような大きなものを作ったと思うが,大きすぎる施設を作ったことも反省すべきである。もっと小さな下水処理施設を各市で作っていたらこのような大きな問題も起きなかったであろう。各市に下水処理施設があってそれらが繋がっていたら,もし事故で一つが使えなくなっても別の施設で処理することも可能になるのにと思える。
もう一つ,下水管,上水道管,ガス管など直接に地下に埋められていて工事の度に道路が掘り返されているが,なぜ地下にトンネルを掘ってその中に必要な管を通さないのだろうか。市毎に規模の小さい下水処理施設を作っていたらトンネルの中に下水管を通すことができ補修も楽にできるのにと思えてならない。
周りを見ると何もかもが大きくなりすぎている。飛行機,船,高層ビルディング,都市,等々。大きいものが経済的に効率が良いと思う傾向があるが事故が起こった時を考えると決して経済的とは思えない。この事故を契機に考え直すべきではないだろうか。
税金の壁問題から気付いたこと
このところ税金の掛からない収入の限界,いわゆる税金の壁を103万円から178万円に引き上げることが問題となっている。働いている者には真に結構な話であるが,国は税収が地方税も合わせて7~8兆円減少すると言っている。国の予算を見ると令和6年度では歳入のうち所得税が17.9兆円,法人税が17.4兆円,消費税が23.8兆円である。世界第3位の経済大国日本の企業が支払う税金の半分近くを所得が178万円以下の人たちが払っているのである。こんなバカなことが許されるであろうか。企業は法人税以外に地方税を払っているがその額はおよそ法人税の半分くらいだろうから所得が178万円以下の人達は法人の30%近くの税金を払っていることになる。財務省の発表によると企業の利益から税金や配当を引いた剰余金は600兆円を越している。政府は企業が潤わないと国民は豊かにならないと考えているようであるがあまりにも企業の税金が安すぎではないか。税金は儲かっている企業から取ってくれと言いたくなる。日本では貧富の差が拡大し,最近では上位10%の人が占める資産は全資産の57.8%,上位1%が占める資産は24.5%となっている。これ政府が金持ちのための政治を行っている結果であろう。儲かっている企業から普通に税金を摂るようにすれば1500兆円に迫ろうとしている国の財政赤字も解消することが可能と思う。
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グルタミンによる免疫力強化と癌細胞増殖作用
私は5年前と4年前の検査ではPSA値(前立腺特異抗体)は10~11程であったが,今回の検査で24に上昇した。MRI検査を行ったところ前立腺内に複数の悪性腫瘍と思われる像が認められた。そのうちの一つは4年前の検査では12mmであったが今回の検査では14mmになっていた。それほどに大きくなってはいないので悪性度は低いと思われるが細胞検査を受けなければならなくなった。
PSA値の急激な増加には思い当たることがある。私は10か月ほど前に自転車で転んで右膝の半月板を傷めた。さらにその4カ月後にテニスをしていて右膝をかばったがために左膝を傷めた。膝の痛みを治すために関節液のヒアルロン酸合成を促進しようとしてグルタミンペプチドを頻繁に摂った。グルタミンペプチドは日清製粉から販売されている小麦粉蛋白質グルテンを酵素的に部分加水分解して消化吸収され易くしたものでグルタミンを30%含むものである。摂食後にグルタミンを供給すればグルコサミンが合成され,ヒアルロン酸が合成されることが期待されるからである。しかし,当たっているかどうかは疑問であるが,このグルタミン供給がPSA値の上昇を招いたような気がしてならない。
グルコースから炭素骨格が生じたところにグルタミンが供給されればアミノ基転移酵素の作用で必須アミノ酸以外のアミノ酸はすべて合成される。またグルタミンは体内でグルクエン酸回路の代謝中間体(α-ケトグルタル酸)を供給してクエン酸回路(糖,脂肪酸からの生成物を酸化してエネルギー産生に関わる代謝系)の流れが太くなりATP供給速度も増加する。こうしてグルタミンはタンパク質合成の原料のアミノ酸と必要なエネルギーを供給するので細胞の増殖には非常に優れた栄養源となる。
免疫に関わるリンパ球は増殖速度が速いのでグルタミンは特に優れた栄養源となる。このためグルタミンは免疫力の強化をもたらす。私は風邪を引いたと感じた時にはグルタミンペプチド10g程度をぬるま湯に溶かして寝る前に飲むようにしているが殆どの場合,翌日にはきれいに治ってしまう。グルタミンはウイルス性の感染症を防ぐには極めて効果的である。
グルタミンを食品サプリから摂らなくても体内のグルタミンを増やす方法は肉を食べることである。グルタミンは食肉中にも多く含まれているが体内では他のアミノ酸からも合成される。グルコースから(筋肉ではグリコーゲンから供給されたグルコース)炭素骨格が作られたところにアミノ酸が供給されればグルタミンが生成するからである。グルタミンの産生臓器は筋肉である(肝臓でも生成するが肝臓で生じたグルタミンは尿素合成に使われてしまう)ので健康を維持するためには筋肉を増やして肉を食べることも重要である。筋肉が発達し,肉をよく食べる人が健康であるのはこのようなことに因っている。ただし,グルタミンは良い結果ばかりをもたらすとは限らない。
問題は癌細胞も増殖の速い細胞でありグルタミンを好んで利用することである。特に筋肉の発達した人がタンパク質を多く摂るとグルタミンが多く出来過ぎて癌の進行が速くなってしまう。今までに多くの力士(北の湖,千代の富士,北天裕,朝潮,逆鉾,寺尾,時天空ら)が若くして癌で亡くなっているがこれは筋肉が発達しているとグルタミンが多く生成することに因っている。力士でなくても若い人では癌の進行が速く,年寄りの癌は進行が遅いと言われるのも筋肉でのグルタミン生成に因っていると思われる。筋肉の発達がグルタミンを増やし癌の悪化をもたらすならば筋肉の多い男性の方が女性より癌での死亡率が高いことが予想される。実際の統計データでは癌による死亡率は女性が6人に1人であるのに対し男性は4人に1人ということである。グルタミンは免疫力を強化する一方で癌細胞の増殖促進作用も持っていることは注意しなければならない。
激しい運動をした後で,あるいは疲労困憊したときに感染症に罹るのはよく経験するところである。これはグルタミン合成が低下するためである。筋肉でグルタミンが合成される際にはグリコーゲンの分解で生じたα-ケトグルタル酸からグルタミン酸が生成し,さらにこのグルタミン酸からグルタミンが生じる。激しい運動で筋肉のグリコーゲンが枯渇状態になるとα-ケトグルタル酸の供給ができずグルタミンレベルが低下して免疫力が落ちるからである。
私が今回の検査でPSAの値が急激に増えたのは膝の故障を治そうとしてグルタミンペプチドを頻繁に摂取したことに因っているのではないかと思えてならない。
なお,グルタミンを遊離のアミノ酸の形で飲むと胃酸で容易に分解してピロリドンカルボン酸とアンモニアが生じる。有毒なアンモニアの発生は避けるべきである。グルタミンはタンパク質あるいはペプチドの形で摂るのが望ましい。
少子化に関して思うこと
日本と言わず世界の先進国で出生数の減少が起こっている。中国の様に人口の多い国では一人当たりの収入が低くても国としては経済力,軍事力も強くなるので国は人口の増加を望むのであろうが,地球の食糧,エネルギー,環境汚染などの問題を考えれば日本の人口は5千万人くらいに下げた方がいいように思う。大事なことは一人当たりの豊かさである。
政府は国力を強くしたいので少子化を防ごうとして国民に一時金を配布しているがこれは票稼ぎには役立つかもしれないが少子化を防ぐには何の役にも立たない。なぜ少子化が起こっているか。それは女性が社会に出て活動し始めたことに起因するが,働く意思がある人が働くのは当然のことである。中には家庭で子育てと家事に専念したいと思っていても連れ合いの収入だけでは生活ができないので働きに出る女性も多くいることと思う。夫婦が共に働いているならば欠かせないものは保育所である。共働きの夫婦は子供を預けるところが無くてどうして子供を作ることが出来るだろうか。政府は少子化を防ぎたいと思うなら,働く人の給料を上げること,保育所を完備することである。一時金を配ったところで票集めには効果があるかもしれないが国の財政赤字を増やすだけで効果は全く期待できない。勿論,給料を上げること難しいことであろうが上げる努力はして欲しいものである。何事も改善しなければならないことが起こった時はその原因を考えて手を打たねばならないことは当たり前のことである。
もう一つ,少子化に関連してよく報道で一人の女性が一生の間に産む子供の数を表す日本語として「特殊出生率」なる言葉を目にする。これはspecific birth rateを日本語訳した言葉であるが,自然科学分野ではこのようなときに"specific" の日本語訳として「比」が用いられる。例えばある物質1グラムを1℃上げるのに必要な熱量specific heat capacityの日本語訳は「比熱」であるし,またある物質と水の単位体積当たりの質量比specific gravityは「比重」である。また生化学分野で使う酵素タンパク質1mg当りの活性specific activityの日本語は「比活性」である。このような自然科学分野での言葉の使い方を考慮するならspecific birth rateの日本語訳は「比出生率」とすべきである。それにしても「特殊出生率」とはおかしな訳をしたものである。多分,最初に日本語訳した人が自然科学分野での一般的な言葉の使い方を知らなかったためにこのような日本語ができたものと思う。確かに辞書でspecificを引けば「特殊の」「特有の」というような訳が出てくるのでこのような訳となったのであろうが,一人の女性が一生の間に産む子供の数がどうして特殊なのか。全く恥ずかしい訳である。specific birth rateの日本語は「比出生率」に改めるべきである。
森友改ざん問題 大阪地裁判決に大喝
森友文書改ざん問題で大阪地裁は,佐川氏の賠償責任を認めず,赤木さんの請求を棄却した。国家公務員が職務で国民に損害を与えた場合は国が責任を負い,公務員個人は負わないとする最高裁判決に基づいたということである。
私には裁判官がなぜこんなお粗末な判決を出すのか不思議に思えてならない。裁判官とは余程に世間の常識が通用しない人種であるようだ。確かに公務員が最善を尽くして行った仕事が諸般の事情で国民に損害を与えることもあるであろう。そのような場合には最高裁の判決も理解できる。しかし,森友問題では佐川氏は「文書改ざん」という明らかな違法行為を赤木さんに強いたのである。赤木さんが自分の命を絶とうと決心したほどの犯罪行為である。大阪地裁は佐川氏の犯罪行為を彼が公務員というだけで国の責任と言うのであろうか。森友文書改ざん問題は善良な公務員の過ちによって起こった問題ではなく,佐川氏が意図的に行った犯罪行為である。こんなことが国の責任となって公務員というだけで罰せられないなんてことがまかり通る,まともな人間ならば認めるはずがないことである。公務員が真面目に仕事をして生じた過ちと明確な犯罪行為を区別もできない大阪地裁の判決はあまりにもお粗末である。大阪地裁に大喝である。
日本人は目先のことしか見ないのだろうか
日本はかって経済大国と言われたが今では給料は韓国にも抜かれてしまった。これは給料を上げれば競争に負けるということのみを重視して企業の経営を優先してきたからに他ならない。給料を10%上げても物価はせいぜい2~3%しか上がらないのに。また日本経済発展のために工業製品の輸出を重視した結果,円高を招き国内の農業,林業は衰退してしまった。地球人口が80億を越えやがて100憶に達しようとしている時にどのように食料を確保するか深刻な問題となっている。
今朝の新聞には最近では採算の取れない鉄道を廃止してバスに切り替えるとい国土交通省有識者会議案が載っている。現在では61路線の廃止が考えられているということであるが,人口が減れば更に廃止路線は増えるであろう。地方の街は鉄道の駅があり,駅前商店街があって成り立っている。バスに切り替えればバス道路も整備され自動車に頼る生活になるであろう。鉄道の駅が無くなれば商店街もなくなり自動車のない老人が生活に困る事態は生じないだろうか。ますます過疎化が進んで農業はさらに衰退するのではないだろうか。有識者会議は10年後,50年後の社会がどうなるかを考えて案を出したのであろうか。
敵基地攻撃能力
ロシアによるウクライナに対する武力侵攻は日本人の軍備に対する考えに大きな影響を与えている。これを機会に政府は軍事費を2倍に増額しようとしている上に自衛隊に敵基地攻撃能力までも持たせようとしている。敵基地攻撃能力とは相手がミサイルで攻撃しようとする兆候があればその前に相手のミサイル基地を攻撃して潰してしまおうとするものである。戦争が始まってしまえばすでに攻撃し合っていて敵基地を攻撃している(自衛という大義名分で)わけだから,ここで問題となる敵基地攻撃能力というのは戦争が始まる前の段階での攻撃ということになる。だから政府は「敵基地攻撃能力」という言葉が先制攻撃と受け取られるのを嫌って「反撃能力」と言ってごまかしているが相手が攻撃をする前に攻撃するのであるから先制攻撃には変わらない。
敵のミサイルは一か所から飛んでくるわけではない。数か所から攻撃が仕掛けられるであろう。潜水艦からも飛んでくるかもしれない。そのようにいくつもの所から飛んでくるミサイルをすべて叩き潰せることができればよいが,そんなことは不可能に近い。こちらから先に攻撃を仕掛ければ相手に攻撃の口実を与えるだけである。叩き潰しそこなった基地から飛んできてしまう。先に攻撃を仕掛けたという汚名が残るだけである。どう考えても敵からのミサイル発射前に敵基地を叩き潰すという戦法が成功するとは思えない。今回の参議院議員選挙でもロシアのウクライナ侵攻に乗じて敵基地攻撃能力を備えることを公約に掲げている政党がいくつかあるが,憲法によって戦力を持つことが禁じられている日本でどう解釈すれば先制攻撃が許されるのであろうか。どうも候補者が日本国憲法を理解していないかあるいは軍事的な必要性よりはアメリカからの圧力と軍需産業の活性化による日本の景気促進が裏にあると思えてならない。
もう一つ,とんでもないことは国の予算はどうしても必要なものと判断された後にその金額考慮して決められるのにその議論が全くなされずにいきなり倍増しようとしていることである。こんなとんでもないことが許されるはずがない。防衛費の倍増を許せば5,6兆円ほどの予算が必要である。現在の国の財政は1000兆円を越える借金を抱えている。さらに最近のアメリカでの利上げによって行き過ぎた円安になっているが,日銀は借金で身動きが取れない状態で日本での利上げが出来ず,円安に対して打つ手がなくなっている。1%の利上をすれば利息だけで10兆円も支出が増えるからである。防衛費を倍増すればさらに日本の財政赤字が増加する。こんなことが許されるのか。日本をこのように首の回らない借金まみれの国にしたのは国の予算を国民のためではなく自分たちの票稼ぎのために使ってきた身勝手な国会議員のせいである。