口臭を消す歯の磨き方

 マスクをしていると口臭が気になるというテレビコマーシャルがあるが,確かにいつもマスクをしていると口臭が気になるものである。口臭の多くは口腔内の細菌の作用によっているが,その原因としては口の中に残った食べ物,歯茎の炎症などで口腔内の菌が異常増殖して菌のバランスに異常が起こったことによっている。ところで以前にテレビを見て知ったことであるがスエーデンでは虫歯や歯周病が少ないということであるが,これは歯を磨いた後に口の中を濯がないことによっているということであった。濯がないことで歯磨剤の成分が口の中に残り虫歯や歯周病が抑えられということである。興味深い話であるが我々が使っている歯磨剤の多くは中性洗剤を含んでいるので磨いたあとに濯がないわけには行かない。しかし,歯磨剤には虫歯を防ぐフッ素や歯茎の炎症を抑える成分などが含まれているので出来るだけ長く歯磨剤を口腔内にとどめておけば効果が出やすいこは確かである。フッ素が歯を形成するアパタイトと反応するにも,歯茎の炎症を抑える薬物が効果を発揮するにも時間が必要である。反応時間が長くなれば効果が出やすくなる。また歯の表面に付着している物質や歯垢などをより効果的に除去するにも歯磨剤に含まれる中性洗剤との接触時間を長くする必要がある。スエーデン人のように濯がずに済ます訳には行かないが口を濯ぐのをしばらく我慢することは難しいことではない。この時間を長くするには各人の生活スタイルによってさまざまな方法があると思われるが,私は朝食後に歯を磨いた後は口を濯がないでトイレに行くことにしている。10~15分くらいは歯磨剤の成分が口の中に残って作用してくれる。この後で再度軽く歯ブラシで磨く。また夕食後に歯を磨いたあとは15~20分くらい待って口を濯げばよい。これを実行してからはマスクをしていても口臭が弱くなったと感じている。個人差があるので保証はできないがフッ素の効果は間違いなく改善されるはずである。